「好きだ、」

行きつけのテアトル梅田で公開中、「好きだ、」を観ました。
宮崎あおいさんが主演ということで選んだ作品。
中学時代とか高校時代の、
何か足りなくて、でもそれを言葉にできない、
みたいな時期の自分を見ているようでした。


映像がとてもキレイ。
雲が流れる青空のアップ、
悲しそうな横顔の様子、
目で訴える時間の流れ、
雨に濡れる雑草の質感。
青春時代をうまく映像化してあるなぁと思いました。


対照的なのが、後半の「オトナ」の時代。
青春から「17年後」、
成長した宮崎あおいさんを、永作博美さんが演じている。
映像も一転、
どんよりした都会の雲、
暗闇に囲まれた道の反射光、
バーのトイレに映る疲れた自分の顔、
前髪の間から見える冷たい目、
引越し前の何もない部屋。


ゆるやかな高低差のあるジェットコースターに乗っているような、
そんな脚本の流れでした。
最後はゆっくり止まってくれたので、
映画館を出るときはいい気分でいられます。