「マサイ」と「パリところどころ」

いま、新宿駅東口のスターバックスでコーヒーを飲んでます。
大阪への引越しもカタがつき、いろいろな出費のため、
貯金の残高が栓を抜いた風呂桶の水のようにズルズルと減っていく今日この頃。
寒さが続いております。


お前、正月休みなかっただろ?


 はい。(高校ラグビーの取材だったからね)


じゃあ明日から6連休。


 はい。ありがとうございます。


いきなりそんなこと言われても!
などと、文句は言えません。

とにかく寒くないところに逃げたいと思って、
近場の沖縄に行こう、
そして久々にハワイ時代の友達に会おう!
と意気込んで旅行代理店に駆け込んだら、
「沖縄旅行は10日前までの予約が原則です」とキッパリ。
かといっていまさら海外旅行の計画を立てる余裕もなく、
半分しかたなしに帰郷したわけです。
真夜中過ぎに梅田を出た、格安のバスに揺られて。


バスが出る前に時間があったので、映画を2本見ました。
「マサイ」と「パリところどころ」。
「マサイ」はちょっと前に宣伝されてたのかな。
「パリ〜」は1965年ぐらいのリバイバル


2本とも良かったけど、「マサイ」は特に良かった。
パンフに書いてあった通り、よくあるドキュメンタリーではなく、
ちゃんとしたフィクションを作っていた。
フランス人の監督が一生懸命マサイ族を取材し続けて、
ようやく撮れた映画なんだって。
信頼が生まれたってことかな。


【適当なあらすじ】
干ばつに苦しむ村を救うため、
マサイの戦士たち(と言っても少年たち)が立ち上がった。
目的は、雨を降らせると言われる「獅子のタテガミ」を取りに行くこと。
簡単に言うと、ライオン狩りの話。
戦士に選ばれた少年の1人が主人公で、
その他のキャラクターも多彩で面白い。
(顔が同じに見えてしまう人がいて、少し困る)


製作はフランス。
世界初のマサイ映画で、全編がマサイ語(らしい)。
緻密な脚本とか驚きの映像とかは一切ないけど、
ラストはちょっといい話になっている。
ほのぼのした感じで映画館を出られます。
パンフの写真はとても綺麗。


パリところどころ」は、大学の時に受けていたフランス語の授業で、
無理やり見させられたことを思い出しながらの観賞。
6人の当時「巨匠」と言われた監督によって作られた、
6つのオムニバス映画。
短編映画は見ていて飽きないから良いですね。
飽きる前に終わるし。


これはフランス映画です!!と肩を尖らせたような映画ではないので、
ちょっとした時間に見るのがいいかも。
6監督それぞれについて勉強しておけばもっと面白いんだろうけど、
そんなめんどくさいことはしたくない。
映画は軽く見ましょう。
娯楽なんだから。
と逃避。


浅野忠信さん主演の「東京ゾンビ」や、
14日から公開の「誰がために」も見たい。


映画の予告編が始まる前、
薄暗い照明に照らされた座席に深々と座っていた時に、
映画って何でこんなに楽しいんだろうな、と改めて思いました。
心の穴たちを埋めてってくれる感じ。
埋めてくれない映画もたまにはあるけどね。
それもまた一興。