連載: 関西→首都圏 引っ越し奮闘記 第3回 荒川区と文京区

前日は6件のうちの2カ所で「これなら住める」という物件にめぐりあうことができました。そして迎えた2日目。きょうは上京してきた奥さんと合流し、荒川区と文京区をターゲットに回りました。

まず午前10時にうかがったのが、荒川区東日暮里にあるコレクティブハウス「かんかん森」という施設。ここはすごく変わった形式で運営されているマンションなんです。まず、住人たちのつながりが密接。具体的には、週に3回ほどは共有スペースで夕食を一緒に食べたり、月1度は自分が食事当番になったり、3カ月に1度は共有スペースのそうじをしたりと、いろいろなきまりがあるんです。

いまは2部屋が空いていて、ともにワンルームで1つは南向きの40平米ほど、もう1つは東向きの35平米ほどのお部屋でした。さすがに40平米のワンルームは、少し広すぎて実際の生活がイメージするのがむずかしかった。いま住んでいるところのリビングは8畳ほどしかないので、余計にそう感じたんだと思います。家賃は10万円前後で、初期費用も一般的な賃貸マンションよりも多くかかります。

住人同士で深い関係が持てることや、「自分たちで作り上げる、新しい形のマンション」という理念はすばらしいと思います。でも、きょう伺ったときは、設備全体がどこか殺伐としていて、まるで病院のような印象を受けました。実際、12階建ての大部分は高齢者向けの介護施設になっているそうです。いい勉強にはなりましたが、住むのを検討するまでには至りませんでした。


その後は東京メトロ千代田線の町屋駅へ。ここも荒川区です。地下鉄に加えて京成線や都電荒川線が通っていて、アクセスは便利。駅のそばの大手の不動産屋さんに入り、3件を内見しました。8階、9階の物件もあり、中には500万円かけてリフォームしたばかりというものもありましたが、ぼくも奥さんも周囲の環境になじめない感じがしました。いまの兵庫県西宮市の雰囲気と、あまりにも正反対だからでしょうか。よき下町でしたが、今回は見送りました。

その後は同じ千代田線で千駄木駅へ。町屋よりも落ち着いた感じがして、同じ下町でも雰囲気は少し上品。何件か回ってみたいなと思って不動産屋さんを探したのですが、水曜日ということもあり、どこも定休日。縁がなかったということにして、ここでの物件探しはあきらめました。


きょうは収穫が少ない日になってしまいましたが、今回は3日間と(地方からの転勤族にとっては)余裕を持った物件探しのプランだったので、よしとします。

あすはもう一度、溝の口周辺です。